【武雄競輪(モーニング)FⅡ】「目の前に死が見えていた」奇跡の復活果たした鈴木龍之介が決勝進出
鈴木龍之介が2場所ぶりに決勝進出した。2日目5R、先行する米倉剛志マークから捲る枝村弘樹の後位にスイッチして2着に食い込んだ。「朝は好きではないが、動けているし悪くないでしょう」と合格点の内容だった。
昨年10月、最先端治療や本人の努力もあって、ステージ4の肺がんから戦線復帰。「目の前に死が見えていた」と当時の状況を神妙な面持ちで振り返った。昨年4月は療養の真っただ中。体重も落ちたというが、現在は競輪選手らしいふくよかな体形に戻った。1年前まで寝たきりだったのが信じがたい。
「肺は大丈夫。時代も時代ならば、ここにいなかったかもしれない。走れる喜びをかみしめて、最終日の決勝も頑張る」。その瞳は太陽の光よりもまぶしく感じられた。