【久留米競輪(ナイター)GⅠオールガールズクラシック】児玉碧衣が「今までで一番の声援」に応える快勝
児玉碧衣が地元ファンの大声援に応えた。「今までで一番じゃないかという声援が聞こえた」とホームバンクを実感したレースだった。鐘4角カマシでライバルをのみ込んでの押し切りに、「優勝したと本当に思うくらいのすごい声でした」と感激しながら走った。
2月に体調を崩し、3月は結果が出せずに苦しんだ。だが、ここに向けて必死の準備が実った。「脚力、体力を戻すのにすごく練習した」。苦しみ抜いたが、「練習してきて良かった」とすがすがしい碧衣スマイルが光った。
ただ、まだ何も手にしていないのも分かっている。「マジでグランプリが決まってほしいと思うようなレースでした」と充実感を漂わせながらも、「きょうはきょうで終わったので、明日1着が取れるように」。前検日には珍しく、「完全優勝したい」と口にしたように、白星を三つ並べるつもりだ。25日に発表されたファン投票の中間発表でも1位。「そうなんですね。いいレースをして、たくさん票を入れてもらえるように頑張ります」。声援が勝利を呼び、勝利が人気を呼ぶ。そしてまた声援が届く。これが児玉の強さをつくり上げてきた好循環だ。
尾方真生は前受けしたが児玉らに叩かれて7着。それでも悲観はしていない。「ペースを上げ過ぎたかな。きつかった」と反省したが、初日は相手が強かった。「ローラーでも周回中も軽かった」と体調は問題ない。いつも通りの力を出せば、昨年大会に続く2度目のGⅠ決勝は十分。2日目12R、児玉との久留米ワンツーは当然、期待できる。
小林優香は3着で予選を突破した。捲りのキレはいまひとつにも見えたが、「結果も内容も納得がいくものではないが、最低でも3着で準決にと思っていたので」と一応の合格点。2月の落車で「まだ笑うと痛い」と言うが、「地元のGⅠ。そんなこと言っていられない」と気丈に振る舞っている。準決11Rを「集中して戦う」とGⅠ初決勝へ決意を新たにしていた。
九州勢はこの久留米3人娘のほかに、野口諭実可が予選8R2着で準決進出。「落ち着いてレースできた。初日の感じだと自力を出せる感じがする。自力を含めてうまくレースができたら」。児玉、尾方と同じ12Rから決勝進出を狙う。