地元(滋賀支部)選手紹介

 滋賀支部勢は遠藤エミのほか、GⅠウイナーの水口由紀、若い清水未唯の3人体制で、地元の牙城を守り抜く。
 連覇が懸かる遠藤は初日から突っ走るのは必至。新エンジンとあってただでさえ地元の利が大きい上に、トップ戦線で培った調整の素早さは女子戦では段違いのレベル。誰よりも早く機力を仕上げて、あとは持ち前の旋回力で圧倒する形に持ち込む。

 今年の足取りは、もう一段階のペースアップが欲しいのが正直なところ。今年初戦だった、この「ビーナスちゃんカップ」の前回大会はVを挙げたが、その後のGⅠ戦では予選突破止まりというもどかしい状況。再び地元の一戦をものにして、この後にも続く特別戦線への弾みにする。

 水口由紀は第28回レディースチャンピオンVの肩書が光り輝く。2014年夏、三国で勝ち取ったものだ。

 その大会は台風に見舞われ、準優を終えて1日順延が決まった。優勝戦1号艇の水口にとっては、それだけ長い時間、Vへの重圧を背負い続けたわけだが、明けて迎えた優勝戦はインからコンマ07のトップS。あっさりと1Mを先取ってGⅠ初Vを成し遂げた勝負度胸は見事だった。

 近年こそヒットに乏しいが、それでも随所にその底力を披露。1月にあった前回のビーナスちゃんカップでは予選で2勝をマーク。中でも、6枠(5コース)で挙げた白星は3連単18万円台の特大配当。今回も地元ファンを喜ばせる高配当の使者なる。

 5月1日から新期に移行で、清水にとってはまさに〝新期一転〟で臨む一戦。
 というのは、2025年後期適用の審査期間(24年11月~25年4月)は、高事故率に縛られて我慢を強いられた半年間だったからだ。その前の半年間の審査では自己最高の期間11勝を挙げて勝率も4点台と躍進したが、白星は再び1桁にとどまって勝率も3点台に逆戻り。

 それだけに、再浮上を目指す半年間のスタートが地元戦というのは何よりの弾みの材料と言える。先輩2人に食らい付き、開幕ダッシュへと力を尽くす。

ボート王国九州・山口

 旧西スポの紙面発行エリアの九州地区からは福岡6人、佐賀2人の8人が参戦する。A級こそ深川麻奈美の1人だけだが、B級勢も実力そのものはA級並みの強力布陣だ。

 唯一のA級として福岡勢の大将格の深川は7月以降もA級残留の見込み。早いスリットからのスピードターンは威力抜群で、しっかりと勝率を稼いだ。びわこでは2023年12月の男女ダブル優勝戦で優出(6着)の実績。今回も女子同士ならシリーズ全体でも主力陣の一角を成す。

深川 麻奈美4447/福岡

 九州勢で最も水面実績があると言えるのは犬童千秋かもしれない。びわこで2度の優出歴で、2度目の18年10月は準Vだった。昨年、宮島で挙げたVは4コースまくりというパンチ力の持ち主は、センターが利くびわこのコース特性にも合う。

犬童 千秋4349/福岡

 大橋栄里佳にも底力。ややムラ駆け傾向ながら、この半年間は昨年11月の三国、同12月の下関、今年2月の若松で節間3勝など、巡ってきたチャンスを捉える力は確か。びわこは18年を最後に予選突破がないが、そろそろ反撃だ。

大橋 栄里佳4224/福岡

 福岡勢の残る3人は20代トリオ。田中博子は思い出のびわこ水面で意欲を増す。18年10月、待望のデビュー初勝利を挙げたのがびわこだった。ただ、びわこでの1着はそれっきり。早めに2勝目を手にして、予選突破にチャレンジしたい。

田中 博子4990/福岡

 着実に成長を続ける奥村明日香は、勝率4点台はもう当たり前になった。5月からスタートする新期は、5点台、A級へと挑む半年間になる。びわこはちょうど1年前に参戦。予選突破はならなかったが、節間2勝と奮闘しただけに期待できる。

奥村 明日香5198/福岡

 井上未都も前進一途で、こちらも4点台は悠々と稼ぐ。デビュー3年目のキャリアながら、スロー戦もこなす器用さと、強攻を仕掛ける大胆さを備え、枠番不問で警戒が必要なタイプ。びわこは1月に走ったばかりで、その最終日にゼロ台Sを連発して2、3着。その流れに乗じて、今回は初日から奮闘だ。

井上 未都5277/福岡

 佐賀2人は、ともに今年最初の女子の特別戦「スピードクイーンメモリアル」(2月、浜名湖)を走ったように、攻撃力は女子トップレベル。

 小芦るり華はそのスピードクイーンで準優に進出。6号艇とギリギリの進出で大した機力でもなかったが、大外から3着に食い込む力走を演じた。びわこは1月のビーナスちゃんカップで10戦して8回の舟券絡み。準優が中止で優出の機会は得られなかったが、今回はそれ以上の走りを演じてみせる。

小芦 るり華4938/佐賀

 山本梨菜はスピードクイーンでは予選落ち。ただ得点率は6.00だっただけに実に惜しい敗退だった。予選中はGⅠ初1着も挙げ、的確なターンと安定したさばきに実績が伴ってきた。7月からはA級への復帰も確定的。びわこは23年の2月と8月に予選突破の実績。優出経験はまだない水面だが、今の充実ぶりなら、もうそろそろだろう。

山本 梨菜4994/佐賀

ボートレースびわこ公式情報