【若松ボート(ナイター)GⅠ周年記念】瓜生正義 特別インタビュー【後編】「年寄りな自分ですけど・・・」/9月27日開幕
――トップレーサーという立場に加えて、22年6月からは選手会トップである「選手会代表」という肩書が加わりました。
「まだ手探り状態の部分もありますが、この業界がうまく運営されていくためには、選手会も含めた各団体が一丸となることが大事というのは分かります。その方向に向かって取り組んで、次の世代にもつなげていけたらと思っています」
――手応えは感じていますか?
「ボートレースで1着を取るのとは違って、『この調整や展開がハマったな』といった話ではないのが団体としての取り組みです。うまくいくことが大前提で、その一方で今が正解でも未来は違うかもしれない。時代は変わりますから、日々の動きを見極めながら進めていく必要がある。ただ、業界の売り上げが伸びていることは、いい方向に向かっていることが目で分かる、一つの形でしょうね。選手の頑張りをはじめ、各方面の協力があってのこと。ありがたいです」
――その代わり、ご自身は相当に忙しそうです。
「レースと家族と選手会。それ以外の時間はないですね。ずっと考えてばかりなので、ちょっと休憩させて、という感じですけど、僕には大した趣味がないのでよかった。以前はゲームをしていましたけど、今はそこで余計に頭を消費したくないです」
――それほど多忙な中でも今年の賞金ランクは16位(9月16日現在)。グランプリ圏内です。
「思ったよりも頑張っていますね! 目の前の一つ一つが大事だとは話しましたが、目標は必ずどこかに置かなくてはいけない。僕の場合、『グランプリには行かないと』という意識を持っていますから、そこに向かって一つずつ積み上げているところです」
――このたびの若松周年もその一つですね。
「ずっと前から『若松に向けて』と意識することはないですが、前検に入る前には、こういうプロペラの調整にして、セッティングはこうしよう、と決めてから行きます。前検に入ってからでは間に合わない。それが(一流選手同士による)記念レースです」
――大会の顔初日ドリームの1号艇を任されました。
「(支部の後輩で人気者の)西山(貴浩)君にしておけばいいのに(笑)。でもありがたいですね。ドリームなら初日は1回走りで時間があるので、最初のうちにエンジン全部を点検できますから。初日からお客さんも盛り上がってくれたらいいですね。もう“年寄り”な自分ですけど、そこに貢献できたらと思います」