【三国ボート・G2レディースチャレンジカップ】長嶋万記 “峰ターン”で突き抜けた!
<GⅡレディースチャレンジカップ>
■ヒロイン
「背番号3の長嶋」は強かった。3号艇の長嶋万記が、3コースから鮮やかなまくり差しを突き刺し、大本命のイン守屋美穂を撃破した。前日に「3コースは苦手。でも長嶋茂雄さんの3なのでうまくなりたい」と話したのがウソのよう。「あのように全速で差すレースしか頭になかった」。思い通りのターンを演じた。
イメトレの成果だ。前夜はレース録画を見て頭にたたき込んだ。「峰竜太君のまくり差しの映像を持ってきた。いつものくせで1Mはレバーを落としそうになったけど、それでは記念では通用しない」。ぐっとこらえて、過去の自分を超えるターンを生み出した。
今までタイトルに無縁だったのに、今年だけで2度のGⅡ制覇。グランプリシリーズ出場権も手にした。「私は意識しない方が取れますね。SGや記念には怖さの方が強いけど、それを乗り越える姿を見せるのも使命。自分の歩幅で階段を上がっていく」。不屈の精神がファンに支持される理由。無意識で臨み、年末の2連戦も大仕事を見せる。
■プロフィル
◆長嶋万記(ながしま・まき)1981年5月28日生まれ。静岡県御前崎市出身。常葉菊川高卒業。2002年11月デビューの91期。09年12月に尼崎で初V。女子随一の人気と実力を兼ね備え、5回出場のオールスターをはじめ、SGには16大会の出場歴を持つ。通算152優出42V。GⅠでは4度の優出があるがVはまだない。165センチ、51キロ、AB型。