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Q:強い人でもラインを組んで戦うのはなぜですか?
(神奈川県・ラーメンクシュンさん、など)
初心者はつみラインってよく聞きますけど、何人かでチームを組んで戦うってことですよね。弱い人は強い人に付いていけるからいいけど、強い人は何だかいいことないような気もするっちゃけど…



確かに、ラインの大きな役割は風を避けられるということだね。その点ではマーク選手に有利。最終4コーナーで先行選手の直後にいるマーク選手は、風を受けていない上にゴールに2番目に近い。最も勝ちやすい展開といえる。
自転車競走は、風との戦い。いくら強くても、風の抵抗を受け続けたら勝つのは難しい。ラインのないガールズでも、強い自力型(隊列を自分から出て、風を切っていくタイプ)の直後を自在型の選手が狙っていく。そんな感じで、何人かで連係して走る流れが自然とできたんだろう



ラインの中にいれば、誘導員の人がいなくなってもゴールまでなるべく風を受けないで行けますもんね



風よけの他に、レースの駆け引きや位置取りなど展開を有利に運ぶためというのもある。ラインが長いと他の選手は追い越すのが大変になるからね



あーね。でも同じラインの中なら前にいる人は風に向かっていくから、やっぱり損じゃないんですか



いやいや、そうとも限らない。先行選手にとっての利点はまず後ろの人に他の選手をけん制してもらえるということ。後方からの捲りを止めてもらったり、内を突こうとする選手の侵入を防いだり。ラインが長いほど、メリットは大きくなる。
序盤の位置取りをしやすいというのもある。マークする選手が付いていれば、当然一番後ろになることはない。ラインの中でスタートがいい選手がいれば、その人がまず前の位置を取って、先行選手はさらにその前に入れてもらえる



けん制とか位置取りとか、自力で全部やらなくていいってことか



例えば自力型がラインなしの1人だけ(単騎)で戦う場合、逃げ切るのはかなり難しい。真後ろの2番手選手が〝敵〟で、誰も守ってくれないからね。それで単騎は逃げでなく捲りが主戦法になる。
でも、ラインがあると先行しても〝味方〟が援護してくれる。戦法に幅が出るわけで、相手にとっては嫌だよね。ラインがあることで自力型は力を出し切りやすいし、臨機応変に戦いやすくなるんだ。
追い込み型の選手だと、力があってもラインの前の選手が勝負どころで後手に回ると厳しい展開になる。結果が前の選手に大きく左右される一面はあるね



なるほど、自力勝負なら勝っても負けても納得ですねー
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