競輪

【競輪・125、126回生卒業記念レース】仲澤春香 ボート競技からの転身でガールズ版の太田海也へ

女子の卒記優勝者に贈られる「滝澤杯」を、日本競輪選手養成所の滝澤正光所長(左)から手渡された仲澤春香
126期(女子)決勝成績
氏 名 府県 着差 戦法
1 1 仲澤 春香 22 福井   捲りB
2 4 伊藤 優里 19 三重 1/2身 マーク
3 3 髙木 萌那 19 福岡 3/4身 マーク
4 7 野寺  梓 23 静岡 2身  
5 2 中島  瞳 19 埼玉 3/4輪  
6 6 大浦 彩瑛 28 神奈川 3身 先行H
7 5 豊田 美香 28 徳島 タイヤ S
1692メートル、2分33秒6、上がり11秒0

 126期は“仲澤春香世代”の異名が付きそうだ。仲澤は卒記での無傷の3連勝Vを加えて、養成所成績は59走45勝の在所1位。ゴールデンキャップ2度など輝かしい成績で、卒業を迎える。

 ボート競技から自転車の世界に飛び込んだ。「社会人でボートを続けたが、イップスになって成績が伸びなかった。高校時代の恩師に相談すると、ガールズケイリンを勧められた」。その助言により、陸の上で水を得た形だ。

 とはいえ第2回記録会ではゴールデンキャップを逃したように、自転車でも「苦悩の日々が長かった」と吐露した。養成所では「自分はメンタルが打たれ弱い」と、精神面での成長が必要だった。「まずは、精神的に弱い自分を受け入れた。その上で、そこから前に進めるようにした」。その考え方で、「強い自分もいると感じられた」と、同期の誰もが認める強さで訓練期間を駆け抜けた。決勝も、2角からの4番手捲りは伊藤優里にピタリとマークされた形ながら、差される気配なく押し切った。

 デビュー後の気構えもしっかり形作っている。「レースでは意識されると思うが、守りに入らず、攻めることができたらと思う」。これからパワーアップを続ければ、頂点に立てるかもしれない大器。男子121期の太田海也に続く、ボート競技から転身のパワーレーサーがガールズの世界にも誕生した。

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