岩元杏奈(24)宮崎 就職後に決意固め卒記女王
養成所の卒業記念レースを制した岩元杏奈(いわもと・あんな)には、当然大きな期待がかかる。九州女子では尾方真生(福岡・118期)以来2人目の快挙だった。
小学校でトライアスロンを始めて自転車に出会った。高校は宮崎の自転車競技の強豪・都城工。卒業後は日体大に進学し、トラックでもロードでも活躍した。だが大学で自転車競技の第一線を退き、就職することに決めた。
宮崎県スポーツ協会で働きながらロードレースには出場していた。しかし、「明確な目標がなくて、このままでは自分らしくないと感じました」とアスリートの血が騒いだ。「周囲の勧めもあったし、このままの生活では良くないと思って養成所を受験しました」と1カ月で転身を決意。一発合格した。
養成所では滝澤正光所長が直接指導する「T教場」で訓練を重ねた。「地脚を競走訓練で生かせた。ダッシュ力が課題です」。結果として、この期を最後に所長を退任する滝澤所長に、卒記Vで最高の恩返しができた。
女子の卒記優勝者に贈られるカップ「滝澤杯」の台座には、大きく〝夢〟と記されている。目標は大きく「ガールズグランプリ優勝です」。148センチの体で、大きな夢を勝ち取る。
①2001年3月9日、24歳②宮崎県小林市③都城工高―日体大④―⑤四元慎也・77期⑥3位⑦12秒26、25秒11、36秒72⑧148.4、52.2、B

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1 | 北津留千羽(19)福岡 父同様に応援される選手に |
2 | 岩元 杏奈(24)宮崎 就職後に決意固め卒記女王 |
3 | 成海 綾香(24)沖縄 鹿児島で培った脚力で勝負 |
4 | 池原 杏(20)沖縄 ダッシュ力でレース動かす |