競輪

山口留稀哉(22)長崎 幻の甲子園経て兄姉を追う

 山口留稀哉(やまぐち・るきや)は山口龍也(長崎・111期)と山口伊吹(長崎・116期)の弟。幼少期から野球に打ち込んできたが、鹿児島の南大隅高へ進学して自転車競技の道に進むことも考えていた。

 だが高校進学のタイミングで、清峰や佐世保実(ともに長崎県)を率いて甲子園出場を果たした清水央彦氏が、長崎・大崎高の監督に就任。山口はそこで白球を追い続けることに決めた。県屈指の強豪校となり、山口も主力としてチームをけん引。だが高3の夏、コロナ禍で甲子園での高校野球選手権は中止。長崎県大会で優勝しながら、憧れのグラウンドでのプレーはかなわなかった。

 夢の続きの舞台は競輪。高校在学中の適性試験で1回、その後の技能試験で2回落ちたが、決して諦めなかった。兄姉の師匠でもある佐藤幸治(長崎・92期)に弟子入りして着実に力をつけ、3回目の技能試験で養成所に合格した。

 「体がだいぶ大きくなった。ペダリングのコツもつかんできました。まだまだですけでど」。上を目指して精進を続ける。兄と姉の姿に憧れて飛び込んだ世界。「九州を代表する先行選手になる」と、いち早く追い付くことを誓った。

 ①2003年1月14日、22歳②長崎県松浦市③大崎高④佐世保⑤佐藤幸治・92期⑥33位⑦11秒00、23秒41、1分08秒18⑧173.9、78.6、AB

山口留稀哉
九州の男子は10人がデビュー/127期九州勢新人紹介
1 尾野 翔一(25)福岡 在所1位のパワーを披露
2 野津 宏介(28)福岡 自転車通勤きっかけに転身
3 鶴  淳志(24)福岡 後藤大輝とタッグ再結成へ
4 山口留稀哉(22)長崎 幻の甲子園経て兄姉を追う
5 吉田  航(26)大分 野球を断念して計6回受験
6 山本 康旗(24)大分 大学野球をコーチしながら
7 生野 優翔(23)大分 ロードのプロから方針転換
8 佐藤 魁皇(22)熊本 サイクリング高じてプロに
9 下山 聖斗(23)鹿児島 兄の自転車にこっそり乗車
10 新垣 慶晃(24)沖縄 走るのが嫌で自転車好きに
九州ガールズは4人デビュー/128期九州勢新人紹介
1 北津留千羽(19)福岡 父同様に応援される選手に
2 岩元 杏奈(24)宮崎 就職後に決意固め卒記女王
3 成海 綾香(24)沖縄 鹿児島で培った脚力で勝負
4 池原  杏(20)沖縄 ダッシュ力でレース動かす
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